非正規雇用や外国人労働者の増加、法改正への対応など、近年の人事労務領域はかつてないほど複雑化しています。こうした課題に対し、ラクラス株式会社は単なる業務代行に留まらず、自社開発のデジタル基盤と専門チームの力を組み合わせることで企業の『戦略人事』への転換を支援しています。今回は、同社で長年マーケティングや事業立ち上げに携わってきた柳沢様にインタビューを行いました。2005年の創業時から続く『BPaaS(Business Process as a Service)』の思想が、どのようにして人事のあり方を変えていくのか、その詳細を伺いました。
Interviewee
ラクラス株式会社
ビジネスデザイン統括部 / マーケティング部 柳沢弘子様
はじめに:今、ラクラスの『BPaaS』が選ばれる理由
人事業務の外部委託を検討する際、多くの企業が「システムを導入しても実務が残ってしまう」「アウトソーシングをしてもデータのやり取りに手間がかかる」という矛盾に突き当たります。せっかくの効率化も、ITと実務が分断されていては、担当者の負担を根本から取り除くことはできません。
例えば、SaaS(Software as a Service)を導入しても、データの入力や整合性のチェック、例外的な計算処理は依然として人事担当者の手に委ねられます。一方で、従来のBPO(Business Process Outsourcing)では、委託先とのデータのやり取り自体が新たなオーバーヘッドを生んでしまうケースが少なくありません。
- 理由1
- ラクラス株式会社では、給与計算・社会保険・年末調整・マイナンバー管理といった複雑な事務処理を、クラウドシステムで自動化+人の運用支援で最適化するBPaaSとして展開。根本的な負担を無くすといった成果にこだわっていることが伺えました。
- 理由2
- サービスの中心にあるのが『Tokiwagi』で、大企業向けの統合人事データベース、煩雑な給与計算プロセスをシステム側が自動で実行できる機能などを構築しています。同社の人事BPOサービスは、情報通信、自動車関連、出版、製薬など、業界を問わず高い正確性が求められる大手企業を中心に、長年にわたる信頼を獲得していることからも、優れたビジネスモデルだということが分かります。
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人事BPO:人事情報の統合による業務プロセスの刷新
まずは、月次の給与計算や社会保険手続きなど、通年の人事業務を包括的に支える『人事BPOサービス』の設計思想について伺いました。
分散した人事情報が、業務の非効率を生んでいた
給与計算や社会保険手続きなどの人事業務は、企業の成長とともに複雑化しやすく、「システムが分断されている」「拠点ごとに運用が異なる」といった課題を抱えるケースが少なくありません。これらが積み重なることで、人事部門の負担は増大し、本来注力すべき業務に時間を割けない状況を招いていました。
『ツール』ではなく『業務の完遂』を提供するという考え方
こうした課題に対して、ラクラスは一貫して「ITツールではなく、業務の成果を提供する」という考え方を重視しています。一般的なシステム導入では、ツールは提供されても運用は企業側に委ねられるため、結果として人事担当者の工数が大きく減らないケースも少なくありません。そのため、ラクラスでは単なる効率化ではなく『業務の再設計』を実現しています。
現行業務の踏襲ではなく、"あるべき姿"から再設計
導入にあたって特徴的なのは、現行業務をそのまま引き継がないという点です。標準機能(運用)に当てはめられる部分と、そうでない部分を切り分けながらゼロベースで業務プロセスを再設計します。結果としてコア業務への集中が可能な体制へと転換できる環境を提供しています。
実務から生まれた設計思想が、導入効果を支える
このアプローチの背景には、ラクラス創業のきっかけになったグループ企業の急成長に伴う人事業務の集約・効率化という経験がありました。シェアード会社の立ち上げに伴う現場の課題から出発し、「人事業務をどうすれば最適化できるか」を追求してきた結果、現在のシステム一体型BPOという形にたどり着きました。そのため、単なる機能提供ではなく、実務に即した運用設計まで含めて支援できる点が最大の特徴です。
ラクラス人事BPOサービス
年末調整BPO:エラー率1万分の1を実現する独自の読み取り技術
続いて、年に一度、人事部門に凄まじい業務負荷を強いる『年末調整BPOサービス』について詳しくお聞きしました。なぜラクラスは、この難解な業務で『1万分の1』という驚異的な精度を実現できたのでしょうか。
短期間に集中する業務負荷が、人事部門のボトルネックに
年末調整は、限られた期間内に全従業員の申告を回収・確認しなければならない、人事部門にとって最も負荷の高い業務のひとつです。実際に、紙での運用では約4割の申告に何らかの不備が発生するケースもあり、その確認・差し戻し対応が人事担当者の大きな負担となっていました。
「入力させない」ことでミスをなくすというアプローチ
こうした課題に対し、ラクラスが採用したのが「従業員に入力させない」というアプローチです。従来の年末調整では、従業員が証明書の内容を手入力(記入)することが前提となっていましたが、この工程自体がミスの温床となっていました。
読み取り技術と運用設計の組み合わせで、高精度を実現
この仕組みのベースとなっているのは、マイナンバー管理で培われた読み取り技術です。保険料控除証明書など多様なフォーマットの書類に対応しながら、AI・OCRによるデータ化とオペレーターによるチェックを組み合わせることで、エラー発生率1万分の1という水準を実現しています。
繁忙期でも"業務が崩れない"運用へ
こうした仕組みによって、年末調整業務は工数の削減や繁忙期の業務水準化などが実現可能になります。法改正から書類のデータ化、問い合わせ対応まで一括でご支援することで結果として、人事担当者は膨大な確認作業から解放され、コア業務に集中できる状態へと移行します。
ラクラス年末調整BPOサービス
まとめ:人事部を『戦略的な組織』へと変革するために
今回の取材を通じて、通年業務を支える『人事BPO』と、独自の読み取り技術を核とする『年末調整BPO』の背景にある、ラクラス様の共通した設計思想を伺うことができました。自社開発のシステム『Tokiwagi』と、それを熟知した専門チームによる実務が密接に連携するBPaaSというモデルは、ITと実務の分断という課題に対する一つの回答です。現在は大手のホワイトカラー系企業を中心に、業種を問わず多くの企業がこのインフラの上で人事業務を効率化させています。この仕組みによって、お客様はシステムの老朽化や属人的な運用から解放され、常に最新かつ最適な人事インフラを享受することができます。
人事の本来の役割は、給与計算のミスを探すことではありません。会社の成長を支える「人」の力を最大化することにあるはずです。煩雑な事務作業の基盤を整えることは、人事担当者様が本来の重要なミッションに向き合うための第一歩となります。ラクラス様が積み重ねてきた20年の歴史と知見は、変革を目指す多くの企業にとって、確かな支えとなるのではないでしょうか。
ラクラスは、人事クラウドサービス、およびこれを用いたBPOサービスを提供する企業として、2005年7月に事業を開始しました。2016年にはマイナンバー管理サービス、2017年には年末調整BPOサービスを追加しています。
| 会社名 | ラクラス株式会社 |
|---|---|
| 設立 | 2005年5月20日 |
| 本社所在地 | 東京都千代田区一ツ橋1-1-1 パレスサイドビル8F |
| 電話番号 | 03-6259-1901(代) |
| 資本金 | 100,000,000円 |
| 従業員 | 150名(2024年10月1日現在) |
| プライバシーマーク | ○ |
| ISMS | - |
出典:ラクラス株式会社
- 本社 / 千代田区
- 〒100-0003 東京都千代田区一ツ橋1-1-1 パレスサイドビル8F
- 仙台事業所
- 〒980-0811 宮城県仙台市青葉区一番町1-1-41 カメイ仙台中央ビル2F